クランクシールリプレッサー アニメーション説明
クランクシャフトやカムシャフトなどの、軸付きオイルシール交換が、ケースを分解せず、スペースの狭いエンジンルーム内で可能です。装着は、実車のプーリー固定ボルトを使用するねじ込み式。センター出しができる、スペーサーも付いて確実です。
--- PAT.3052136 ---
適用 | 軽自動車~普通乗用車 その他、外径φ28~φ64、シャフト長85mm(MAX)程度の、各種ケース入り軸付きオイルシールが、外側から抜き取りおよび装着できます。 |
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使用方法/抜き取り方の基本
- シール内径リップ部と、シャフトの間に、テフロンシートを差し込みます。入りにくいときは、マイナスドライバーなどですき間を作ってください。
- シール抜きフック先端を、テフロンシートとシール内径の間に押し込みます。そして、フックを引き上げ、シール裏面に爪をかけます。
- 当て金とハンドルを使用して、シールを抜き取ります。当て金は、シャフト先端形状によって、R面または平らな面を選定してください。ハンドルは、周囲のスペースによって、シールフックを先端に掛けて押し込むか、当て金の手前に掛けて引き上げるか、作業しやすい方法を選択してください。
- ハンドルを手前に引いたり、押したりすることにより(テコの原理)、シール抜きフックを用いてクランクシールを抜き取ります。
- シャフトに傷を付けないよう、テーピングで保護するなど、十分に注意してください。
- テフロンシートは消耗品です。破れたり変形したときは、補修部品をお買い求めください。
- スペースがないときは、フック後方部をバイスなどにくわえて、折ってください。
- その他、スペースやシール形状によって使いにくいときは、フック先端部をヤスリで修正してください。ただし、修正後のバリなどは、ペーパーできれいに仕上げてください。
使用方法/抜き取り方のポイントと注意_1
- 一部カムシール(三菱6Gなど)は、抜け止め溝付きシールが使用されており、外側からの抜き取りは不可能です。
- フックが入りにくいときは、マイナスドライバーなどですき間を作ってください。作業時は、シャフトに傷を付けないよう、必ずセット内のテフロンシート(消耗品)や、テーピングなどを施し、保護してください。抜き取ったオイルシールの再使用はできません。
- 一部クランクシール(トヨタ7M/日産SRなど)は、プーリーを抜き取ると、内径にすき間が空いた状態になります。この場合、そのまま抜き取り作業を行うと、爪が内径側に逃げてしまいますので、適当なサイズの当て木などで押さえると、確実に作業できます。
使用方法/抜き取り方のポイントと注意_2
接着剤や焼き付きなどにより、完全に固着したシールを無理に抜こうとすると、シール抜きフックの爪先端部が折れる場合があります。折れた先端部が、エンジン内部に落ちると、拾い出すことが困難です。このようなときは、1カ所に無理な力を掛けず、シール内径の数カ所に、それぞれ少しずつテンションを掛け、徐々に浮き上がらせるように作業してください。
使用方法/装着方法の基本
- シャフトの段差などで、シール内径を傷つけぬよう、テーピングなどで保護してください。そして、シールを装着位置に軽く押し込み、位置を合わせます。リップがめくれたり、傷つかないよう慎重に作業してください。
- 装着アタッチメントは、シール外径より小さく、内径リップ部に干渉しないサイズを選定してください。
- アタッチメントを当て、シャフトの長さによって、調整ネジパイプを接続し、ボルトサイズに合うキャップを接続します。
- ボルト径に合う、スペーサーを選定します。適当なサイズがない場合は、近いサイズのものを使用して下さい。
- 実車のプーリーボルトを使用して、慎重にシールを装着します。シャフトセンターにネジがないときは、プラスチックハンマーを使用して下さい。
- シールの外径には、グリスやオイルが付着しないよう注意してください。
- 一部のカムシールには、ケースを割る必要のある構造のものがあります。
- センター出し用のスペーサーは、カム用キャップでは使用できません。
使用方法/装着方法のポイントと注意
- 装着トラブル防止のため、作業前には、アタッチメント先端部にキズがないか確認の上、慎重にセット位置を整え、斜め挿入をおこさないよう十分に注意してください。
- 一部のカムシールには、装着位置外径に面取りがなく、ケースを割る必要のある構造のものがあります。
- スペーサーは、シール装着時、ボルト外径を案内として、アタッチメントのセンター出しができる補助パーツです。7種類のサイズ(M8, M10, M12, M14, M16, M18, M20)を用意してあります。サイズがない場合は、近いものを使用して下さい。また、カム用のキャップでは使用できません。
- 車種によって、シール外径に接着剤を使用する、内径にグリスを塗布するなど、個別の指示があるものがあります。実車の整備要領書を、必ず確認してください。